ご飯を食べてくれない息子に、「なんで食べてくれないのー」と大きい声が出てしまった日があります。言い終わった瞬間にもう後悔していて、そのあとしばらく、自分で自分を責めていました。
怒らないほうがいいことは、わかっているんです。深呼吸するとか、6秒待つとか、そういう話も知っています。知っているのに、その場になるときれいさっぱり忘れている。あとから思い出して、「またできなかった」とへこむ。この繰り返しでした。
それで、いいかげん自分で調べてみようと思ったのがこの記事です。私はまだ「怒らない親」になれていません。解決した人が書いているわけではなくて、知りたくて調べた側の記録として読んでもらえたらうれしいです。
先に結論:「その場でがんばる」より、「その場を減らす」ほうが現実的でした
調べていちばん腑に落ちたのは、こういうことでした。
- 怒りが最高潮のときに、新しい行動を思い出すのはそもそも難しい。忘れてしまうのは意志の問題というより、タイミングの問題かもしれません
- 国の資料も、「数を数える」の前にもう一段階を置いていました。それが「自分の状態を振り返る」こと
- そして、怒りの引き金そのものが減らせることがある。私の場合、引き金は「食べてくれないこと」でした
整理すると、手の打ちどころは2種類あります。
| タイプ | 具体例 | 私の実感 |
|---|---|---|
| その場でがんばる系 | 6秒待つ/深呼吸する/怒りそうになったら止まる | 忘れる。思い出せたことがほぼない |
| 手前で減らす系 | 「そういうもの」と知っておく/自分の疲れを先に見る/やり合わない/環境のほうを変える | その場の判断がいらないぶん、こっちのほうが続きそう |
「その場でがんばる系」がダメという話ではまったくなくて、できる人はそれでいいんです。ただ、私みたいに毎回忘れてしまうタイプは、そこだけで戦っていると一生負け続けます。だったら、勝負する場所を変えたほうが早い。そういう話です。
この記事で紹介するのは、その「手前で減らす」ほうの4つです。どれも国の資料に載っていたものを、うちの生活に置き直したものです。
- 自分のコンディションを先に見る(数える前に、これをやるらしい)
- やり合わない(引き下がるのも、ちゃんと方法のひとつ)
- 選べるようにする(「床か、この椅子か」)
- 子どもじゃなく、まわりを変える(変えるのが物なら、怒らなくて済む)
全部やらなくていいと思います。ひとつでも、その日の自分に合うものがあればそれで。
「なんで食べてくれないのー」と言ってしまった日のこと
いちばん最近、はっきり覚えているのがご飯の場面です。作ったものを食べてくれなくて、あれこれ出しても口をつけてくれなくて、最後に「なんで食べてくれないのー」と大きい声が出ました。
いま振り返ってみると、そのとき私はすごく疲れていて、眠かったんですよね。息子が何か特別なことをしたわけではなくて、いつもと同じくらい食べなかっただけです。同じことが起きても、平気な日と、爆発する日がある。差がついていたのは、たぶん息子側ではなく私側でした。
ここ、あとで出てくる国の資料と重なる部分なので、覚えておいてもらえたらうれしいです。
残ったのは罪悪感だけ。息子は、思ったより気にしていなかった

怒ったあと、私は完全に引きずりました。後悔して、罪悪感に苛まれて、寝る前まで「あんな言い方しなくてよかったのに」とぐるぐる考えていました。
一方の息子はというと、特に気にしていない感じでした。泣いて引きずるでもなく、しばらくしたらいつも通り遊んでいて、拍子抜けするくらい普通でした。
これは「だから怒っても平気」という意味ではありません。日常的に続くことと、たまたま1回あったことは、分けて考えたほうがいいと思っています。ただ、少なくともあの日に関して言えば、いちばんダメージを受けていたのは私のほうだったのは確かでした。罪悪感の大きさと、実際に子どもに残ったものは、必ずしも同じ大きさではないみたいです。
6秒待つ、深呼吸する。知っていたのに、その場では思い出せなかった

「怒りは6秒でおさまる」という話、聞いたことがある方は多いんじゃないでしょうか。私も知っていました。そして、やろうとしたこともあります。
でも、できたためしがありません。正確に言うと、失敗するのではなく、そもそも思い出さないんです。カッとなっている最中に「あ、いま6秒待つんだった」と冷静に検索できる人は、たぶんもうそんなに怒っていません。
ちなみに、この「6秒」という数字がどこから来たものなのか気になって調べてみたのですが、はっきりした出どころにはたどりつけませんでした。「6秒経てば怒りがゼロになる」という意味ではない、という説明もよく見かけます。数え終わったら何もなかったことになる、というほど都合のいい話ではなさそうです。
ただ、後で書くように、公的な資料でも「ゆっくり5秒数える」は工夫のひとつとして挙げられています。だから「意味がない」という話ではないんです。効く人にはちゃんと効く。問題は、それをどのタイミングで使うものとして置くかのほうでした。
国の資料は、「数える」の前にもう一段階を置いていた
読んでみたのは、厚生労働省の検討会がまとめた「体罰等によらない子育てのために ~みんなで育児を支える社会に~」(令和2年2月)という資料です。いまはこども家庭庁のサイトに掲載されています。
タイトルからすると重たい内容に見えますが、中には親の気持ちのほうに向けて書かれた部分があって、そこが個人的にはいちばん刺さりました。
否定的な感情が生じたときは、まずはそういう気持ちに気付き、認めることが大切です。そして、それは子どものことが原因なのか、自分の体調の悪さや忙しさ、孤独感など、自分自身のことが関係しているのかを振り返ってみると、気持ちが少し落ち着くことがあるかもしれません。
厚生労働省「体罰等によらない子育ての推進に関する検討会」とりまとめ(令和2年2月)
ここを読んだとき、「あ、私のことだ」と思いました。あの日の私は、体調が悪くて、忙しくて、眠かった。順番として、まずそこに気づいてね、と書いてある。
そして、「数える」が出てくるのはそのあとなんです。
もし、子どものことより、自分の状況(時間や心に余裕がない等)が関わっているときは、深呼吸して気持ちを落ち着けたり、ゆっくり5秒数えたり、窓を開けて風にあたって気分転換するなど、少しでもストレスの解消につながりそうな自分なりの工夫を見つけられるとよいでしょう。時には保護者自身が休むことも、大切です。
同上
読み方を変えると、こういう順番になっていました。
- イライラしている、と自分で気づく
- それは子どものせいなのか、自分のコンディションのせいなのかを分けてみる
- 自分のせいだったら、深呼吸・5秒数える・窓を開ける、など自分に合う方法を使う
- 休むのもあり
私がずっと失敗していたのは、2番をすっ飛ばして3番だけやろうとしていたからだったのかもしれません。しかも「窓を開けて風にあたる」まで並べてあるということは、その場から動いていいということでもあります。じっと耐えるだけが方法ではないんですね。
「親を罰したり、追い込むことを意図したものではなく」
もうひとつ、この資料で意外だったのがここです。
これは親を罰したり、追い込むことを意図したものではなく、子育てを社会全体で応援・サポートし、体罰によらない子育てを社会全体で推進することを目的としたものです。
同上
国の資料って、もっと「親はこうあるべき」と書いてあるのかと思っていました。でも実際に読むと、親を追い込まないでほしい、という趣旨がはっきり書いてある。資料の後半には、保護者が孤立しないように周りが支えることや、相談窓口・ファミリーサポート・家事代行といった外部サービスを検討するのも一つ、という話まで出てきます。
怒ってしまう自分を責めそうになったとき、ここを思い出すようにしています。
引き金は子どもじゃなくて、私のコンディションだった
資料の「振り返ってみる」を自分でやってみたら、思っていた以上にわかりやすい結果になりました。私が怒ってしまう日は、だいたい似た条件がそろっています。
| チェック | あてはまったときにできること |
|---|---|
| 寝不足・眠い | その日は「ちゃんとやる」を1個減らす。夕飯は無理をしない |
| 時間に追われている | 予定を1つ後ろにずらせないか見る。間に合わなくても死なない、と唱える |
| お腹がすいている | 先に自分が何か口に入れる(これ、地味にきく) |
| 一人で全部やっている | 夫が家にいるなら交代してもらう。いないなら、その日はできなくていい |
| 体調が悪い | やらないことを決める。休むのも工夫のうち、と資料にも書いてある |
この表のいいところは、怒る前に見るものだということです。カッとなっている最中に思い出す必要がありません。朝や、夕方の支度前など、まだ余裕があるうちに1回だけ自分を見る。それだけで、その日の地雷の数がわかります。
知っていれば、怒らずに済むことがある
ここが、調べていていちばん「なるほど」と思ったところです。
私の引き金は「ご飯を食べてくれないこと」でした。じゃあなぜそれがイライラにつながるかというと、「食べないのはまずいことだ」と思っているからなんですよね。栄養が足りないんじゃないか、作ったものが無駄になる、私のやり方が悪いのかもしれない——そういう心配が乗っかるから、腹が立つ。
でも、幼児の食べムラについて調べたときに知ったのは、ムラがあること自体はよくあるということでした。うちの息子も、朝と昼はしっかり食べて夜だけ残す、という日が続いていた時期があります。成長曲線は平均を超えていました。それを知ってからは、夜に残されても「あー、いつものやつね」で終われる日が増えました。
つまり、知識が引き金そのものを外してくれることがある。これは「その場でがんばる」より、だいぶ再現性がある気がしています。何かにイライラしがちだと感じたら、怒りの抑え方ではなくその行動のほうを調べてみるのは、けっこう遠回りに見えて近道かもしれません。
イライラしやすい場面ほど、たいてい「よくあること」だった
せっかくなので、私がこれまでモヤモヤした場面を並べて、調べたあとにどう変わったかを書き出してみました。ほとんどが「発達の途中でよくあること」に着地するのが、我ながらちょっと笑ってしまうところです。
| イラッとする場面 | 知る前の私 | 調べたあと |
|---|---|---|
| ご飯を食べてくれない | 栄養が足りないのでは、と焦る | ムラがあること自体はよくある。1食ではなく数日で見る |
| おもちゃにすぐ飽きる | 集中力がないのかも、と心配になる | 次々に興味が移るのは、この時期らしい姿でもある |
| ひっくり返って泣く | 私の対応が悪かったのかと落ち込む | 気持ちの切り替えを練習している最中と考えられている |
| 言うことを聞いてくれない | わざとやっている気がしてくる | 理解できていない・別の考えがある・体調が悪い、など理由はいろいろ |
並べてみて気づいたのは、怒っているときの私は、目の前の行動ではなく「この先どうなるんだろう」に反応していたということでした。食べないこと自体より、食べないままだったらどうしようのほうが重い。だとしたら、その心配が薄まれば怒りも小さくなるのは、当たり前といえば当たり前なんですよね。
心配なものは相談してくださいというのが大前提です。ただ、調べもせずに一人で心配して、その心配ごと子どもにぶつけていた日は、私にはけっこうありました。
その場でがんばらない、4つの方向
先ほどの資料には、具体的な声かけの工夫も載っていました。読んでみると、どれも「我慢する」ではなく「やり方を変える」方向なのが共通しています。
①自分のコンディションを先に見る
ひとつ目は、さきほどの資料の順番そのものです。イライラしてきたなと思ったら、「これは子どものせい? それとも私が疲れてる?」と一回だけ分けてみる。
あの日の私は、体調が悪くて、忙しくて、眠かった。息子がご飯を食べなかったこと自体は、たぶん引き金の半分くらいだったと思います。そこに気づけると、少なくとも「この子のせいだ」という向きにはならない。
ちなみにこれ、その場でやらなくてもいいと思っています。うちは夜、寝かしつけのあとに「今日イライラしたのって、結局寝不足だったな」と思い返すくらいです。それでも、次の日の自分の扱い方が少し変わります。
②そもそも、やり合わない
資料には、子どもが言うことを聞かない理由はいろいろある(気をひきたい、子どもなりに考えがある、言われていることを理解できていない、体調が悪い、など)としたうえで、こう書かれていました。
重要なことでない場合、今はそれ以上やり合わない、というのも一つの方法かもしれません。
同上
これ、けっこう救われませんか。引き下がることが「負け」ではなく、方法のひとつとして書いてある。ご飯を食べないのも、命に関わる話でなければ、そこで押し切らなくていい日があります。
③選べるようにする
「座ってほしいのに座ってくれない」ときの例として、「床か、この椅子か、どちらかに座ってね」という声かけが挙げられていました。指示されてばかりだと反発したくなるので、選択肢を出して意思を尊重する、という考え方です。
「支度して」とまとめて言わずに、「まずこの服に着替えよう」→できたら「次はカバンを持ってきてね」と区切る、という例も出ていました。ぶつかりにくい言い方を先に用意しておくのも、手前で減らす系ですね。
④子どもじゃなくて、まわりを変える
個人的にいちばん好きだったのがこの考え方でした。忘れ物が多いときの例として、「望ましくない行動があるときに、それを批判するのではなく、その行動に関係しそうなことを変えてみる」と書かれていて、持ち物を玄関の真ん中に置く、リストを作って見える化する、といった工夫が挙げられています。
子どもを変えようとするから力が要るわけで、変えるのが物や配置なら、こっちは怒らなくて済む。触ってほしくないものは先に片づけておく、汚れて困るものは出しておかない。書いてしまえば当たり前ですが、「怒らないようにする方法」として置き直すと、かなり実用的だと思いました。
そもそも、一人で抱える量を減らせないか
ここまでは「その場をどうするか」の話でしたが、もっと手前にも打ち手があります。そもそも一人で見ている時間を減らすほうです。
さっきの資料にも、こう書かれていました。
周囲の力を借りると解決することもあります。例えば、市区町村の子育て相談窓口や保健センター、NPO、企業等の様々な支援(ファミリーサポート、家事代行サービス等)を検討するのも一つです。
同上
正直に言うと、私はこのあたりをほとんど知らないまま0歳を過ごしました。「働いていないと預けられない」と思い込んでいたし、調べる余裕もなかったからです。使わないと決めるのと、知らないまま選べないのとでは、まったく別の話だなと思うので、いま把握しているものを並べておきます。
| 仕組み | どんなもの | ポイント |
|---|---|---|
| こども誰でも通園制度 | 保育園に通っていない子を、時間単位で預けられる | 2026年4月から本格実施。生後6か月〜満3歳未満で、就労していなくても使えるのが大きな違い。国の補助上限は月10時間だが、自治体が独自に設定している場合あり |
| 一時預かり | 保育所などで一時的に預かってもらう | 理由は「リフレッシュ」でもよい自治体が多い。事前登録が要る場合が多いので、使う前に登録だけ済ませておくと当日動ける |
| ファミリー・サポート・センター | 地域の会員同士で送迎や短時間の預かりを助け合う | 比較的安価。こちらも事前の会員登録とマッチングが必要 |
| 子育て短期支援(ショートステイ) | 数日単位で預かってもらえる | 保護者の病気・出産・疲労など。「疲れ」も理由として認められている自治体がある |
| 地域子育て支援拠点 | 子育てひろばなど、親子で行ける場所 | 預けるわけではないが、ほかの大人と話せる。孤立を減らす意味では効く |
| 産後ケア事業 | 産後の心身のケアと育児のサポート | 宿泊型・日帰り型など。対象月齢は自治体差が大きい |
| 家事代行サービス | 掃除・洗濯・料理などを代わってもらう | 民間サービス。自治体が費用を補助しているところもある |
このうちこども誰でも通園制度は、わが家も面談に行って、実際に使いました。1回2時間の枠を、3回くらいです。
ひとつ注意しておくと、中身も料金も対象年齢も、自治体によってかなり違います。ここに書いたのはあくまで「こういう名前のものがある」という一覧なので、実際の条件はお住まいの市区町村のページで確認してください。名前さえ知っていれば検索できます。
そして、こういうサービスの多くは事前登録が必要です。つまり、限界がきた日に思い立っても間に合いません。元気なうちに登録だけしておくのが、いちばん現実的な使い方だと思っています。これも「その場でがんばらない」の一種ですね。
それでも怒ってしまった日に

ここまで書いておいてなんですが、私はこれからも怒ると思います。手前を減らしても、ゼロにはならないはずです。
そういう日は、あとから引きずるのをできるだけ短くするようにしています。落ち着いてから「さっきは大きい声を出してごめんね」と言えば、それでいいことにする。資料にも、伝えるタイミングは寝る前などの落ち着いたときでも大丈夫だと書かれていました。その場で完璧にリカバリーしなくてもいいそうです。
そして、怒ってしまったこと自体より、そのあと自分を責め続けるほうが翌日に響きます。余裕がないから怒った、という順番なので、責めて余裕をさらに削るのは、いちばんやってはいけないことなのかもしれません。
怒らない親を目指すのは、いったんやめました。目指しているのは、怒る回数がちょっとずつ減っていく状態のほうです。
よくある質問
Q. 6秒ルールは意味がないということですか?
いえ、そういう話ではありません。公的な資料にも「ゆっくり5秒数える」は工夫のひとつとして挙がっています。ただ、それだけで完結するものとして紹介されがちなのが、私にはうまくいきませんでした。効いている方はそのまま続けてもらうのがいちばんです。
Q. 怒鳴ってしまったことが、子どもに悪い影響を残さないか心配です
1回のできごとと、日常的に続いている状態は、分けて考えられていることが多いようです。まずはそのあとに落ち着いて声をかけられたかのほうを見てあげてください。そのうえで、「毎日のように怒鳴ってしまう」「自分でも止められない」と感じるときは、我慢して抱え込むより相談したほうが早いです。市区町村の子育て相談窓口や保健センターのほか、ファミリーサポートや家事代行といった手を借りる方法も、先ほどの資料の中で選択肢として挙げられています。
Q. 怒ったあと、毎回謝ったほうがいいですか?
「言い過ぎたな」と思ったときに伝えるので十分です。タイミングもその場でなくて大丈夫で、寝る前の落ち着いたときでもいい、とされています。毎回きっちり儀式にすると、こんどはそれが負担になってしまうので、気になった日に、ひとことくらいがちょうどいいのかなと思っています。
Q. 子どもが怒られても平気そうなのですが、伝わっていないのでしょうか
うちもそうでした。ケロッとしていることが多いです。言葉の意味がまだ全部は届いていない時期でもありますし、そこで「効いていないからもっと強く言おう」に進まないことのほうが大事だと思っています。伝わりにくいと感じるときは、強さではなく、短く区切って具体的に言うほうに寄せると届きやすいようです。
Q. 叱るのと怒るのは、分けたほうがいいですか?
危ないことを止めるのは必要なので、そこは遠慮しなくていいと思っています。この記事で減らしたいのは、自分の余裕のなさから出てしまうほうです。見分け方はかんたんで、あとから自分が後悔したかどうか。危険を止めたことで後悔することは、あまりないはずです。
Q. 夫(パートナー)にイライラを分かってもらえません
「イライラする」と伝えるより、条件のほうを共有すると話が早いかもしれません。「寝不足の日は余裕がなくなるから、その日の夕方だけ代わってほしい」のように、場面と時間で切り出すイメージです。前に出したチェック表を一緒に見てもらうのも早いかもしれません。
Q. 預けることに罪悪感があります
私もありました。ただ、余裕がないから怒ってしまうという順番で考えると、余裕を作ることは子どものためでもあります。国の資料にも「時には保護者自身が休むことも、大切です」とはっきり書いてあるので、休むことは制度の側からも想定されていると受け取っていいはずです。
Q. 何歳ごろからこういう工夫は使えますか?
「選べるようにする」「区切って伝える」は、言葉が出はじめる1歳半〜2歳ごろから手応えが出てくると思います。ただ、自分のコンディションを先に見るほうは月齢に関係なく使えます。むしろ0歳のほうが親の睡眠が削られている時期なので、効き目は大きいかもしれません。
この記事を書いた人
linoです。2024年9月生まれの息子と暮らしています。この記事は、自分が知りたくて調べたことをそのまままとめました。うまくいっている人の話ではないので、いっしょに考えてもらえたらうれしいです。
まとめ:勇気を出して、「がんばること」をやめてみませんか
怒らないようにがんばる。イライラしても顔に出さないようにがんばる。6秒待てるようにがんばる。——たぶん、もう十分がんばっています。
調べてみて分かったのは、がんばる場所のほうを変えていいということでした。その場で耐える練習をやめて、その手前を少し整えておく。国の資料に載っていたのも、たいていそういう工夫のほうでした。
ただ、やめるのって意外と勇気がいります。「怒らない努力をしていない親」になった気がして、後ろめたい。私もそうでした。
でも、さきほどの資料にはっきり書いてあったとおり、あれは親を罰したり追い込むために作られたものではないそうです。国のほうが先に「追い込まないでほしい」と言っている。だったら、こちらが自分を追い込む理由もないのかなと。
4つ、もう一度だけ置いておきます。
- 自分のコンディションを先に見る/「子どものせい? 私が疲れてる?」と一回だけ分ける
- やり合わない/重要なことでなければ、引き下がっていい
- 選べるようにする/「床か、この椅子か、どちらかに座ってね」
- 子どもじゃなく、まわりを変える/触ってほしくないものは、先に片づけておく
全部やらなくて大丈夫です。ひとつでも、その日の自分に合うものがあれば。合わない日は、何もしなくていいと思います。
私はまだ「怒らない親」にはなれていません。それでも、同じことで落ち込んでいる方に「私もです」とだけ伝われば、この記事はそれで十分かなと。
参考にした資料
- 厚生労働省「体罰等によらない子育ての推進に関する検討会」とりまとめ『体罰等によらない子育てのために ~みんなで育児を支える社会に~』(令和2年2月)/こども家庭庁サイト掲載

